気がつけば今年もあと今日を含めて5日を残すのみとなりました。1年を振り返り思い起すと、今年もたくさんの出会いがあり、個人的には幸せな年でありました。

ビジネスを考えるとやり残した事、前に進めなかった事、若干勇み足で失敗した事、反省しなければならない点もいくつもあります。

そんな中で今年一番の収穫といえば、やはり新人を1人雇用できた事だと思います。

昨年半ばかねてからの雇用計画・就業規則の規定に従い職員が1人定年退職となりました。

無理をすれば、その1人が抜けた状況で事業を行うことも出来たのですが、やはりもう1人スタッフが欲しい。

出来れば30代以下と考え、とりあえずは職安に求人票を出すことから始めました。

ご存知のとおり世間は求人難の時代です。ましてやこんな零細税理士事務所に自分の未来を賭けて入ってくれる若者などいるはずもありません。

「普通に求人している場合じゃない!」縁故で誰か探さなければと考えました。

大手税理士法人程の仕事量、仕事の質も正直なところありません。事務所の総務的な仕事や雑用をお願いすることもあります。

給与にしても、今まで65歳の女性に支給していた額をベースに考えると1人暮らしの方なら生活がやっと出来る位の金額です。

税理士事務所の仕事として必要なスキルといえば、会計入力と決算が組めること。そのための基礎的な簿記会計知識。税務申告ソフトが扱えること。そのための税務知識。

しかし本当に求めているのは簿記会計の知識ではなく、税務でもなく、事務所の中で、もちろんお客様とも普通にコミュニケーションがとれるスキル。

そして佐々木税理士事務所を「会計事務所界のスターバックス」としたらスタッフはパートナーです。

佐々木税理士事務所の価値観を共有して共に成長できるパートナーが欲しいのです。

「だから会計事務所経験など必要ない。」と思うようになりました。

結果的に私がマーケティングのセミナーで出会った、税理士事務所には縁もゆかりもない当時25歳の女性をターゲットとしました。

理由はその方の持つコミュニケーション能力と自分をスキルアップしたいとそのセミナーに参加した行動力。そして、その方が現在いる職場に満足していないと知ったことからでした。

前職を辞めるタイミングもあり、予定していた採用時期よりも少し遅れましたが、無事に今年の3月より入所し佐々木税理士事務所の一員として、日々頑張って仕事に取組んでいます。

専門知識がゼロの状態での3月確定申告真っ最中の雇用開始のため、最初は不安もありましたが心配は無用でした。

会計ソフトが進化し、簿記会計の知識がなくてもPC操作に慣れていれば、普通の入力作業はスグに出来るようになりました。

もともとDRM(ダイレクトレスポンスマーケティング)セミナーで出会ってますので、HPのリニューアルや運営も全て任せることが出来ました

。事務所の平均年齢計算の分子が40歳も若返り、ありがたいことだらけです。

よくよくこれから先の時代を考えてみれば、税理士事務所にはAIの波が押し寄せています。

「税理士不要時代」なる言葉も生まれ、税理士などいなくても税務申告はすべて人工知能にお任せで、自動化になるといわれています。

その時代を前に、私たちは何を武器にして戦うのか。

経営者も人間であり税理士も人間です。

「人と人同士のコミュニケーション能力」これが一番必要となる時代がやってくるのではないでしょうか?

年金がもらえる年齢になるまで、私はまだ20年くらいは働かなくてはならないでしょう。20年後の佐々木税理士事務所の商品が、今と同じサービスであるとは思いません。

それでも経営者の方と、より良い、より深いコミュニューケーションが出来ていれば、何かしらお客様に喜んでいただけるサービスが提供出来る税理士事務所になれる、との確信が持てました。

これから長く税理士事務所を経営していく上で、今年一番の収穫はこの大切な気付きと雇用の成功です。

年の瀬は大寒波と天気予報が騒いでいます。自然災害の恐ろしさを改めて知らされた1年でもありました。

どうかご自身とご家族を大切に、良いお年をお迎えください。